社会保険労務士事務所の付合い方

最後に、社会保険労務士事務所とのお付き合いについてお伝えします。社会保険労務士は、今回紹介した書類申請の代行業務の他に、「労務管理の相談や指導」「補佐人業務」などもおこなっています。これは働いている、もしくは働いてきた私たちを、法的な秩序に基づき守ってくれるものです。何か起きた時や相談したいときに、お願いしてみるとよい解決策が見つかる可能性もあります。

障害年金を申請する事項を例に考えてみましょう。ケガや事故により体に障害を抱えてしまった場合、その人と企業側の労働条件について労務管理の専門家として適切な条件を提示することができます。障害年金を受給している中でも、労働することが可能で、例えば引き続きその企業で働きたいと思ったときに、その働く環境について相談することもできます。

労働環境や条件が原因で、精神疾患を引き起こし障害を抱えてしまった場合、その労働環境や条件に対して問題提議をして改善してもらうように要請することができますし、行政訴訟や民事訴訟に発展するような事項も少なくはありません。これを雇用主に対して、個人でおこなうのはとても大変な作業ですし時間がかかります。社会保険労務士は補佐人としてこれら訴訟をスムーズかつ安心して解決できるように助けてくれることができます。

労働のシーンにおいて、さまざまなところで助けになってくれる社会保険労務士事務所の存在を覚えておくと、何か問題が発生した時に助けになるでしょう。

社会保険労務士事務所の選び方

障害年金制度への申請を、社会保険労務士事務所へ依頼することのメリットは感じられたと思います。では、どの事務所へお願いしても同じでしょうか? よりスムーズかつ安心して申請することができる、社会保険労務士事務所選びのポイントがあります。地域の年金相談センターなどもありますが、今回は社会保険労務士事務所についてお伝えします。

そのポイントは3つです。まず1つ目のポイントは「代行費用」です。相談費用無料をうたった事務所も多くありますが、その場合は相談のどの時点までが無料なのか、しっかりと確認しましょう。相談料や着手費用は無料だが、事務手数料や交通費などを請求されるというケースもあるようです。そして、申請は時間との勝負でもあるので具体的なスケジュールや細かな費用を、しっかりと明示してくれる事務所を選ぶようにしてください。無料が良くないわけではありませんが、すぐに飛びつかないようにしましょう。

2つ目のポイントは「障害の専門分野」です。先にお伝えしたように障害年金には、さまざまな種類があります。申請方法や申請先だけではなく、申請する症状によっても細かく分かれています。障害によって働けず、生活費が入ってこないのはとても辛いことです。早いタイミングで受給できるようにスムーズな申請をおこなえる、ご自身の障害に精通した社会保険労務士事務所を選択することが重要です。

最後に3つ目のポイントは「障害年金申請の経験数」です。診断書の内容や申請する際に提出する申立書がスムーズな申請には必要不可欠です。診断書がなかなか適切な形で受け取れずに申請が遅れたり誤った診断内容で認定されたりすることで、受給者にとって不利益になるケースもあります。こういった不利益になるケースの情報にも詳しく、回避策の知識もある経験数の多い事務所を選ぶとよいでしょう。

障害年金と社会保険労務士事務所

障害年金という制度をご存知でしょうか? そして、その制度を利用するにあたり、社会保険労務士事務所へ申請を依頼するといいことはどんなことがあるのでしょうか? まず、障害年金について説明します。先にお伝えしたように、「年金」というと一般的には、老後に支給される生活資金という認識ですが、実は「障害年金」のように何か事情があるときに申請して受給できるものもあります。障害年金は、国民年金や厚生年金に加入してそのお金を納めている人が受けることができる制度です。老後の資金として受け取る
年金を「老齢年金」と言いますが、障害年金は病気やケガによって体に障害が出たり残ったりすることで、働くことに支障がでる場合に支給される年金です。障害年金の受給対象になる傷病は、目や耳、体の障害などの外見からも認識できるもののほか、精神疾患や内臓の障害など外見からすぐに認識できないものまでさまざまなものがあります。生活に支障が出たとき、年金を収めていて一定の条件を満たせば受給できる可能性が広がる、心強い制度と言えるでしょう。

では、この制度を利用するにあたり、社会保険労務士事務所へ申請を依頼するといいこととは何でしょうか? 実は障害年金は、医師に初めて診断してもらった日付や、加入している年金制度の種類などによって、申請できる障害年金が変わってきます。これらを判断するだけでも、知識がないと混乱してしまいます。これを社会保険労務士へ依頼することで、スムーズに進めることが可能になります。障害年金は、「障害基礎年金」「障害厚生年金」「障害共済年金」があります。そしてこれら年金への請求方法とそのために必要な書類は主に5つずつあり、この請求方法の条件設定が非常に細かくなっており、分類を判断し書類を揃えることも大変です。それらの作業を、一貫して代行してくれるので安心してお任せできます。

社会保険労務士事務所の役割

企業は、資金やそれを運用するお金に関する事項や、事業内容を軸にした社会貢献などの業務に関する事項があります。そして、なによりそれらを支える、企業で働く人に関する人事の事項があり、これらがまとまって企業として成長し成り立っています。

社会保険労務士は、その中の人事に関する事項の専門家として、労働環境や条件の改善や維持、法令に基づく社会保障や社会保険の制度の適用と円滑な実施ができるように、企業などへ働きかける仕事です。雇用側も雇用される側においても、味方となってくれる資格をもった人と考えられます。何か要望があり企業や公的な機関へ申請するとき、その内容によっては、とても多くの量でかつ難しい書式の書類を作成して提出する必要があります。これを、個人でおこなうのはとても大変です。そのような時は社会保険労務士へ依頼することで、そのわずらわしさから解放されるだけではなく、安心してことを進めることができます。

今回は、社会保険労務士事務所での仕事の中でも、「保険の手続き」「年金の相談」を中心に障害年金申請の代行手続きについて紹介していきます。保険申請の手続きだけではなく、その他の業務についても説明します。関連した内容が出てくるので、ぜひ参考にしてください。まず、「保険の手続き」と「年金の相談」についてです。年金は原則として日本国民すべての人が加入する制度です。障害年金もその1つ。年金というと、一般的には老後の資金として認識されていますが、さまざまな種類が用意されているのです。こうした複雑化した年金の仕組みと、それを活用するための手続きの方法は、個人が役所などの窓口で話を聞くだけでは理解しにくい場合もあります。次に、障害年金について詳しく説明していきます。